菩提所 観音寺跡  
  熊谷氏の歴史遺跡のなかでも特別の場面として目に入るのが、菩提所としての観音寺遺跡です。江戸時代の出雲街道( 現在は広島市道) に面している長い高い石垣が、嫌でも特別の場面として目に入ります。特別の大寺院であったことが想像できます。今も高さが3メートル余で長さは100メートル余に達する見事さです。この石垣だけでも、特別の物語が伝えられているのです。
  南に少し離れて、代々の墓所が49基も並んでいます。どの墓が誰のものか判るよしもありませんが、少し古い五輪塔といくらか新しい宝篋印塔 (ホウキョウイントウ) とが並んでいます。 以前は熊谷氏の子孫が、毎年の墓参をされていました。
 小さく残っている御堂の内部も見学できます。御本尊の如意輪観音と台座の鳩の絵にも特徴があります。御堂の裏に進むと湧水の池があり、ここにも物語が残されているし目の病気が治る水とも言われています。
   御堂の右に広く畑が広がり、山の斜面に向けて石段が2段も見えます。観音寺の建物が大きく建てられていたことが想像できます。戦国時代に山口の大内氏の軍勢15000人が、半年間も滞在したといわれる大寺院だったことも想像できます。

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